当時リクルート最年少執行役員まで務めた須藤憲司さん(スドケンさん)。
個人的には大手メーカーに勤務していたときに、須藤さんの何かの雑誌の記事で「4Pで重要なのはPlaceだ!」というメッセージとエビデンスを見て、当時感銘を受けたのを覚えています。
メーカー勤務時は須藤さんの教えを徹底的に守って「Place」をとにかく注力していました。
結果、顧客の売上伸長・シェア拡大に成功しました!
個人的にお世話になっていたので(一方的にですが)、そんなスドケンさんが著書「ハック思考」を出版されました!
須藤さんの有益な情報が1000円ちょっとで知ることができることもあって私は即購入。
今回は、そんなスドケンさんの「ハック思考」を紹介していきたいます!

『ハック思考』の著書、須藤健太さん(スドケンさん)

須藤さんは当時リクルートで最年少執行役員になり、その後シリコンバレーでKaizen Platformを立ち上げ起業します。
須藤さんのTwitterとnote
私は須藤さんのことはTwitterで知ったのですが、有益なビジネスの情報を流してくれているので随分前にフォローしていました。
また、現職がリクルートのビジネスモデルの事業をやっているので、須藤さんのnote「リクルートのリボン図が通用しなくなる理由」も以前購入しましたがとても勉強になりました。
そんな須藤さんが出版される本であれば、即買いだ!と思って早速kindleで購入しまたが、須藤さんのビジネスの思考過程を辿れる1冊になっています。
ハック思考の口コミ、評判

Twitterで須藤さんが「ハック思考」の感想をリツイートしてくださっているのでみていきましょう!
確かに「ハック思考」表紙を見ると、文字が逆さになっているので最初びっくりしますよね。笑
●思考の型を教えてくれる
●当たり前のことをあらゆる角度から疑ってみる重要性に気付けた
●須藤さんの事例と実績で語られて、納得感・説得力がある
●帯が逆さなので店員さんがカバーをかけるときに困っていたw
ハック思考とは

本書は、須藤さんがビジネスでどのようにハックしているか、思考過程を学べる内容となっています。
またハックするのに複雑なプロセスは必要ありません。
❶ 人と違う規則性や法則を見つけて、
❷ その法則性や法則を構成するシステムのスキマに介入する
この2つのステップで事象をハックすることができると須藤さんは言います。
ここで具体例をみていきましょう。
「ハック思考」の冒頭の「エレベーターの待ち時間をどのように最小化するか?」が事例として載っています。
こちらの記事を読んでいただければ、ザっと内容が掴めるかと思います。
須藤さんのハック思考のステップで考えると下記のようになります。
●因果関係を疑い、真の因果を解明するステップ
(待ち時間が長いから、クレームが起きている→待っていることを認識している時間が長いから、クレームが起きている)
●その規則性や法則を構成するシステムのスキマに介入してハックする
(ほかに暇つぶしになるもの=鏡を置いて、待っていることを認識する時間を減らす)
「ハック思考」No153
とてもシンプルなようですが、「極めて少ない労力とコストで大きな成果をあげる」ことができるのがハック思考。
ハック思考を読んでみて

「ハック思考」は以下のような目次で構成されています。
個人的には❷,❸がとても好きです!
須藤さんの経験と自身の経験が重なる部分があり、須藤さんが事細かに言語化してくださっていて非常に合点がいきました。
❶ 世界をHackするための2つのステップ
❷ 真の因果の見つけ方
❸ ”視点”の引き出し
❹ ”方法”の引き出し
❺ ”勇気”の引き出し
❻ 人生の出来事すべてが引き出しになる
個人的に「これは面白い!」と思った箇所を紹介していきますが、是非「ハック思考」を直接買って読んでいただきたいです!
世界を疑うこと
何か事象をハックするには、規則性や法則を知る必要があって、既存のルールを知るためには「世界を疑う」ことが必要だと須藤さんは言います。
それには須藤さんは下記の4つの察する力が必要といいます。
● 観察・・変化を見つけること
● 考察・・観察から規則性や法則を導き出すこと
● 推察・・考察によって導き出した規則性や法則の転用先を探すこと
● 洞察・・観察・考察・推察を同時に行うことで、目の前で現実に起きた事象とまったく異なる因果関係に気づくこと
「ハック思考」引用:No445-459
僕らは普段、目の前で起きている事件や現象に対して、「観察」、もしくは「考察」で止まっていることが多いなあと思いませんでしたか。
須藤さんの提唱するこの4つのプロセスを行うことで、事象同士の有機的な繋がり(=法則、規則性で関連性がある)が生まれると須藤さんの説明で漸く腹落ちしました。
例えば、自己分析するのも、過去の「経験」=FACTを単に羅列して「こんな経験をした」という「観察」で終わらせていた自分の甘さに反省。
私自身キャリアに悩んでいるので、須藤さんの4つのプロセスを経て簡単に考えてみました。
❶ 「キャリア」に悩みがある。それって自己分析で過去の経験を振り返っていたか(観察)
❷ 自分自身のことをよく把握していなかったら、今頃キャリアに悩んでいるんじゃないか。自分がどういう人間で、どういう場面で力を発揮してきたか、充実していたか、規則性・法則を見出す(考察)
❸ その法則を基にどういうキャリアを歩みたいか描きだしたらいいんじゃないか(推察)
❹ キャリアに悩むのは自己分析だけでなく、他者から自分がどう見えているか話を聞いたり、もっと色々な方に会って、ロールモデルを探した方がいいんじゃないか(洞察)
「規則性・法則」というワードが自分自身腑に落ちるところがあったので、今後は事象一つ一つにこの4つのプロセスを応用していきたいと思います!
良い売り場だから売れるのか
須藤さんがリクルートで情報誌を書店に置いてもらうときに経験したことから見出した法則です。
売れる雑誌が売れるというだけでなく、良い売り場が売れる雑誌をつくり出すという側面があることがわかりました。
「ハック思考」NO554
個人的にはこの章は前職の経験と重なったので、読んでいて頷くことが沢山ありました。
私は前職メーカー勤務だったのですが、各社メーカーはお店の棚取りにお金・情報・人間関係全てをつかってBest Placeを獲得しにいきます。
まさに、須藤さんが言っている「因果関係」の構造を紐解くと、売上をハックできるんですよね。
前職の経験を改めて、「ハック思考」の観点からおさらいするのもありですよね。
教科書に学ぶ最強のビジネスモデル
この章もおすすめです!
須藤さんの凄さが凝縮されている章で、「教科書からそこまで学ぶ!?」と思った程です..
須藤さんが教科書を読んで、最強のビジネスモデルは以下の4つの規則性、法則に分類されるそうです。
● 宗教
● 賭博
● 資源
● 国家
詳細は、是非書籍を読んでいただきたいので省きますが、これを15歳で導き出すなんで須藤さん凄すぎですよ…!
20代後半の自分でもこんなことできないです..
ハック思考のまとめ

ハック思考はそう簡単に身につけられるものではありませんが、1つの事象の裏に隠れる背景を考察していくプロセスは非常に面白いですよね!
このハック思考を読んでいて考えたことは、これはビジネスだけでなく、自身のキャリアを考えるうえでも役立つということ。
自分の悩みというのは表面上、各々違った現象に見えるが、裏では全て繋がっているのではないかと思ったのです。
尊敬する須藤さんの「ハック思考」はどんな人にも、どんなシュチュエーションでも役立つ本です!
